AWS Network Load Balancer (NLB) のIPアドレスを確認する方法
AWSのNetwork Load Balancer (NLB) は高いスループットと低遅延を実現するロードバランサーですが、IPアドレスが動的に変化するため、特定のIPアドレスを知りたい場合に困ることがあります。本記事では、NLBの内部IPアドレスを確認する方法や、静的IPを割り当てる方法を解説します。
目次
NLBのIPアドレスは動的
NLB は通常、エンドポイントとして DNS名 を使用し、背後では 動的なIPアドレス を割り当てています。そのため、ロードバランサーのIPアドレスが固定されているわけではなく、時間が経つと変更される可能性があります。
ただし、AWSでは特定のアベイラビリティゾーン (AZ) に Elastic IP (EIP) を割り当てることで 静的IPを使用する設定 も可能です。これにより、IPアドレスが変更されないようにできます。
NLBの現在のIPアドレスを確認する方法
1. AWS CLIでロードバランサー情報を取得
まず、NLBの詳細情報を確認するために、AWS CLI を使って describe-load-balancers
を実行します。
aws elbv2 describe-load-balancers --query "LoadBalancers[*].[LoadBalancerName, DNSName, AvailabilityZones]"
このコマンドを実行すると、NLBの名前、DNS名、関連するアベイラビリティゾーンの情報が取得できます。ただし、直接IPアドレスは表示されません。
2. DNS名を使ってIPアドレスを確認
NLBのDNS名を取得したら、dig
コマンドを使ってIPアドレスを確認できます。
dig <NLBのDNS名>
または、nslookup
を使っても確認できます。
nslookup <NLBのDNS名>
このコマンドを実行すると、その時点で割り当てられているIPアドレスが表示されます。ただし、時間が経つと変わる可能性があるため、定期的にチェックする必要があります。
3. ターゲットグループのヘルスチェックを利用
NLBに関連付けられたターゲットのIPアドレスを確認することもできます。
aws elbv2 describe-target-health --target-group-arn <ターゲットグループのARN>
このコマンドを実行すると、NLBがトラフィックを転送しているターゲットのプライベートIPアドレスが表示されます。
NLBに静的IPを割り当てる方法
NLBのIPアドレスを固定したい場合は、Elastic IP (EIP) を関連付ける 方法を利用します。これにより、ロードバランサーのIPアドレスを常に一定にすることが可能です。
静的IPの設定手順
- NLBの作成時にElastic IPを指定する
- AWSマネジメントコンソールでNLBを作成する際、アベイラビリティゾーンごとにElastic IPを割り当てることができます。
- これにより、NLBのIPアドレスが固定されます。
- 既存のNLBにElastic IPを割り当てる
- 既存のNLBにもElastic IPを割り当てることができます。
- AWS CLIを使用して、ターゲットグループのサブネットにElastic IPを関連付けることで設定可能です。
まとめ
- NLBのIPアドレスは 動的 に変化するため、通常は DNS名を使用 する。
- digコマンド や AWS CLIのdescribe-target-health でIPアドレスを確認できる。
- Elastic IP (EIP) を割り当てる ことで静的IPを使用できる。
NLBのIPアドレスを知りたい場合や、特定のIPを固定したい場合は、今回紹介した方法を試してみてください。