MySQL OperationalError (1129) の解決方法と再発防止策
システム開発をしていると、データベース接続エラーに遭遇することは珍しくありません。特に MySQL を使用している場合、OperationalError (1129) というエラーに出くわすことがあります。
今回は、pymysql
を使って MySQL に接続しようとした際に発生した以下のエラーを解決する方法について解説します。
pymysql.err.OperationalError: (1129, "10.0.3.252' is blocked because of many connection errors; unblock with 'mysqladmin flush-hosts'")
このエラーの原因と、どのように対応すればよいのかを詳しく見ていきましょう。
目次
エラーの詳細と原因
このエラーは、MySQL が 「特定の IP からの接続エラーが多すぎる」 と判断したときに発生します。
MySQL には、一定回数以上の接続エラーを検知すると、その IP アドレスをブロックする仕組みがあります。デフォルトでは max_connect_errors
の値が制限されており、それを超えるとエラー 1129 が発生します。
主な原因として以下が考えられます:
- 間違った認証情報(ユーザー名・パスワードの誤り)
- 接続時のネットワーク障害(MySQL サーバーが一時的にダウンしていた)
- コネクションリーク(適切に接続を閉じていないため、接続エラーが多発)
- MySQL の
max_connect_errors
設定が小さすぎる
解決策
1. mysqladmin flush-hosts
コマンドを実行する
ブロックを解除するには、MySQL サーバーで以下のコマンドを実行します。
mysqladmin flush-hosts -u root -p
このコマンドは、MySQL の host_cache
をクリアし、ブロックされた IP を解除します。
2. max_connect_errors
の値を増やす
max_connect_errors
の値を増やすことで、誤って IP がブロックされるのを防ぐことができます。
MySQL にログインして、以下の SQL を実行してください。
SET GLOBAL max_connect_errors = 1000;
これで、1000 回のエラーが発生するまでは IP がブロックされません。
3. コードの接続処理を見直す
エラーが頻発する原因がアプリケーション側にある場合は、以下の点をチェックしましょう。
- 適切に接続を閉じているか?
connection = pymysql.connect(host='your_host', user='your_user', password='your_password', database='your_db') try: with connection.cursor() as cursor: cursor.execute("SELECT * FROM your_table") result = cursor.fetchall() print(result) finally: connection.close() # ここで必ず接続を閉じる
- コネクションプールを利用する
pymysql
の代わりにSQLAlchemy
のconnection pooling
を使うと、接続を適切に管理できる。
4. MySQL サーバーのログを確認する
MySQL のエラーログを確認することで、具体的にどのエラーが頻発しているのかを調査できます。
cat /var/log/mysql/error.log
再発防止策
- 接続時のエラーハンドリングを強化する
import pymysql try: connection = pymysql.connect(...) except pymysql.MySQLError as e: print(f"Error connecting to MySQL: {e}")
- 接続管理を適切に行う(使い終わったら
connection.close()
を忘れずに) - サーバー側で
max_connect_errors
を適切に設定する - MySQL のパフォーマンス監視を行う(過剰な接続エラーが発生していないかを定期的に確認する)
まとめ
- エラー 1129 は、特定の IP からの接続エラーが多発した場合に発生する
mysqladmin flush-hosts
コマンドでブロックを解除可能- 根本原因を調査し、適切な接続管理と設定変更を行うことで再発防止が可能
MySQL のエラーはシステムの安定性に大きく関わるため、エラーメッセージをしっかり読み解き、適切に対応しましょう!